中小企業にもRPAは必要? 費用対効果やトライアル時の注意点まで解説!

2019年末時点では大手企業を中心に導入・利用が進んでいるというRPAですが、中小企業ではまだまだこれからという状況だそうです。

この記事をご覧の方の中でも、既にRPAツールは導入済みの方、導入に向けた検討を開始されている方、RPAツールを知っているがまだ検討を開始していない方、あるいは現時点ではRPAツール導入予定がないと結論づけている方など、様々な状況があると思います。

今回はそんな中小企業の方に向けて、RPAツールの重要性と、実際の導入検討時に押さえておくべきポイントを紹介していきます。

RPA利用拡大の背景

まず、RPAの利用が広がっているのには、次のような背景があります。

  • 労働力が減少し、今後劇的な増加が見込めない
  • 国際競争力の強化、生産性向上が急務

実際に、総務省でも以下のように触れています。

日本の生産労働人口が減少局面にあるなか、労働力を維持しつつ国際競争力を強化するためには労働力の有効活用や生産性を向上させるための方策が必要です。

総務省|情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)より一部引用

そして、このような状況の中、RPAツールには次のような課題の解決が期待されています。

  • 労働力不足の解消
  • 新しい仕事の創造

限られた人数でどのようにして高い競争力を創出していくかという課題に直面したとき、人がやらなくてもよい作業をRPAツールが行い、人は本来やるべき付加価値創造を担うという働き方を作ることは、1つの有力な手段となります。

中小企業は特に人員採用に課題を抱えがちなので、この課題は重く、いち早く対処すべきものだと言えるでしょう。

また、ベテラン社員の技術やノウハウを後世に引き継ぎ継承していくという点においても、何らかの形で暗黙知を形式知化しておく必要がありますが、「型」を残す1つの手段としてRPAツールを使うという考え方もできます。

業務自動化の費用対効果をどう想定するか

人は簡単に増やせない中小企業にとって、生産性向上は先送りできない喫緊の課題であると分かってはいても、いざ自動化を検討しようという時に「業務自動化の費用対効果はどうなのか?」という点は気になるところでしょう。

弊社でも実際に「必要なのは理解しているし現場としてはすぐにでも使いたいが、費用対効果をどう説明すればよいか前例もなく困っている」といったご相談を受けることがよくあります。

そんなときには、次のように検討を進めてみてはいかがでしょうか。

1. 作業分解し、数値化する

まずはじめの一歩として、「業務を細かく切り分けて現状分析してみる」ことをおすすめします。

プロジェクトマネジメントの世界では「WBSを作る」と言われますが、ひとかたまりの仕事を抜け漏れダブりなく「作業」単位へ分解することで、何にどのくらい時間がかかっているのかを具体的な数値で可視化できるようになるので、客観的に眺められるようになります。

2. 時間軸を変えて考える

既存業務、ルーティンワークに対して作業分解をしてみると、ひとつひとつの作業は○分単位と意外に小粒だったりします。いざ数値化したら何だこれだけか…と思ってしまいがちですが、仕事とは何人もの人が小さな作業を繰り返し積み重ねて完成させるものです。

業務を洗い出しどれだけ削減可能か、自動化によってどの程度のインパクトを出せそうかを算出する際には、それが1週間、1ヶ月、半年、1年、10年ならどうなるか…といったように時間軸を変えて考えると、その業務を自動化した時の効果の大きさを実感できることでしょう。経費削減を検討するときにもこの考え方を使いますよね。

3. 全部ではなく、一部でもOK

もうひとつ陥りがちなのは「完璧主義の罠」です。RPAツール導入による業務自動化を検討する際には、ついすべての業務を100%置き換えなければならないような気がしてくるものです。

しかし、実際は一連の業務のうち機械的に繰り返せる部分「だけ」を自動化する、というケースも多くあります。ゼロかイチかという発想にこだわりすぎると行き詰まってしまうことがありますので、そこにはあまりこだわりすぎない方がよいかもしれません。

他にも、複雑な作業ではなく単純作業を、エンジニアによる開発が必要という前提ではなく現場の非エンジニアでまかなえる範囲を…といったように身の丈にあったスモールスタートを前提にすると、塵が積もって山になる可能性は高いでしょう。

業務自動化を「実際に」試してみる

「どの業務をどのくらい自動化すると、どのくらい時間が削減でき、どれだけの費用対効果が見込めそうか?」という試算ができたら、次は実際に試してみましょう。

各社RPAツールは無料版があったり、製品版の無料トライアルが利用できる場合が多いので、そうした機会を存分に生かしてください。

本番環境を意識したトライアルを

トライアル中には実際の業務を対象にして、一連の自動化をやりきるという点にはこだわってください。トライアルだからとダミーデータで仮の業務で試してみたり、本業以外の空き時間で試してしまうと、テストでは上手くいったのに本番では上手くいかないということが起こりがちです。トライアルを通じて、これは絶対に避けなければなりません。

また、トライアルにおいては、

  • 実際のデータを使って、実際の業務量を実際の業務時間に組み込んだ時に、望ましい結果が得られるか?
  • エラーが頻発しないか?
  • エラーがあったときの修正にかかる労力と時間は許容範囲か?

といった点を評価すると良いでしょう。

いつやるのか?と自問してみる

ここまでくれば、あとはやるだけです。それでも何となく思いきれない不安がある場合、最後に「今やらなかったらどうなるか?」と自問してみて下さい。

RPAツールによる自動化は、どうしても必要なものではなく、それがなくてもなんとかなるかもしれません。しかし、RPAツールを取り入れることで何らかのメリットが見込めそうな場合、それをやらない期間に生じる「機会損失」という視点も加えてみてはいかがでしょうか。

RPAツール選びは、慎重かつ大胆に

RPAツールを活用した業務自動化は、中小企業における「労働力不足」「生産性向上」「新しい価値の創造」という課題を解決するための有力な手段の1つです。

RPAツールで課題解決ができるという投資対効果を慎重に見極めたなら、あとは決断するだけです。貴社の課題やスキルレベルに応じた適切なツールを選んで下さい。ツールだけではなく、自社内で運用するための適切なサポートを得られるかどうかという点も加味できるとよいでしょう。

人がやらなくてもよい作業は機械で自動化し、機械には代替が難しいと言われる「マネジメント」「企画」「人材育成」分野に対しては、人へ投資し、人が行う。人と機械がお互いの強みを生かして共働し、働く人がそれぞれ「自分らしい生き方をクリエイトする」ことを、私たちは期待しています。


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